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いかにして荷物を届けるか
フォワーダーの腕の見せどころ

いかにして荷物を届けるか
フォワーダーの腕の見せどころ

Story # 03

自動車部品メーカー 設備輸送プロジェクト

自動車部品メーカー 設備輸送プロジェクト

Introduction

大手自動車メーカー等、海外に製造拠点を持つ企業への大型の機械・設備の日本からの輸送を担うMGL。
気候変動や世界情勢の不安定化によって輸送路の臨機応変な変更が求められる今、
これまでの知見を活かし、あらゆる手段を使って荷物を届けることはファワーダー腕の見せどころだ。

ココがポイントby 人事総務部
  • ・世界にアンテナを張って荷物を運ぶ手段を考える
  • ・煩雑な輸出入の徹底的なサポート
  • ・システムを駆使して荷物移動の可視化を進める

Member

寶永 豊

機械・設備輸送第一室

足立 悠治

機械・設備輸送第二室

海上、空路、陸路。
あらゆる輸送路を使って
臨機応変に。

自動車部品メーカーの設備輸送とは実際どのようなものなのでしょうか?

寶永:私たちの主なお客様は自動車部品メーカー様です。自動車メーカーがつくる車のモデルチェンジに合わせて、新しい部品が必要になるので、製造設備、金型、プレス機、溶接機などの輸送を担っています。大きくて重いものが多いですね。

足立:それらを日本の工場から預かり梱包し、海上輸送、航空輸送で運び、そして現地側で通関を通して、今度は陸路で指定場所まで届ける、その一連を担当しています。運ぶ機械によって、実際の輸送を行う協力業者にも得意不得意があるので、納期なども考慮して、最適な輸送方法を荷主のお客様にご提案していきます。

世界情勢も不安定な昨今、輸送手配も難しいかと思いますが?

寶永:コロナ禍も多くの課題がありましたが、米中貿易摩擦によって、関税が高くなる前の出荷量が急に増えるなどの影響でコンテナ船のスペース不足が著しいですね。紛争が起きて航路が通れなくなったり、パナマ運河は水不足で運行制限がかかったり、世界中でトラブルが増えています。いつもはメキシコに直接空輸する荷物を一旦アメリカまで運び、そこから陸路でトレーラー輸送することもあります。今まで自分たちが積み重ねてきた知見を活かして、最良の運び方を考えて対応しています。

足立:常に世界情勢にアンテナを張って、状況を把握して先回りできるように努めています。

ただ運ぶだけでなく、
貿易のプロとして
差別化を図る

EPAへの対応や「商流介在型案件」などいろいろなことに取り組まれていますね。

足立:EPA(経済連携協定)などは、申請すれば輸出入で関税の優遇が受けられるので、それらの対応に慣れている私たちが書類の作成などを代行するサービスを提供しています。また、輸出する製品を私たちが国内で買い取り、海外輸送することでお客様の外貨決算にかかる労力を軽減する、いわゆる商流介在型案件も行っています。お客様の輸出入ビジネス、業務の一端を担えるのは商社系ならではかもしれません。大変ではありますが、これらの業務はお客様から喜ばれていて、こうした積み重ねで信頼を得られているんだと思います。

寳永:当社は「物流+α」を掲げているので、そういった取り組みは昔から続いていて、MGLらしさかもしれません。

Ro-Ro船の手配なども行っていますね

足立:通常はコンテナ船での輸送が多いのですが、それとは別にRoll-on Roll-off shipといって貨物を積んだトラックやシャーシ(荷台)ごと積載できる船での輸送を手配することもあります。当社では、コンテナ船にスペースがないときにも利用することがあります。本来の目的で使用することがほとんどですが、Ro-Ro船の運航会社との契約があるので、臨機応変に対応しています。

寳永:先ほどのメキシコへの航空輸送とトレーラー輸送をミックスして運ぶこともそうですが、これまでMGLが築いてきた配送網の知見を皆で共有しているからこそできるんだと思います。どうしたらお客様にとってメリットがある輸送ができるのかを考え、遂行することはやりがいにつながっています。

DXを進め、
時代にあった物流を

デジタルフォワーディングツールの導入をはじめ今後をどうお考えですか。

足立:当社ではたくさんの案件が同時に進行していて、数カ月、ときには数年かかるプロジェクトもあります。これまで、それぞれの荷物がどこにあるのか、どういう状況なのかを把握し管理するのはメールなどが主体で大変だったのですが、デジタルフォワーディングツールを導入して、私たちもお客様もそのプラットファームにログインすることによって、荷物の状況を把握でき、スケジュール管理、ファイルの共有も簡単にできるようになりました。時代に合わせてアップデートしていくことの大切さを感じましたね。寳永と私はデジタル推進化メンバーで、これらのプロジェクトにも関わっています。

寳永:単に輸送コストで競合と勝負するだけでなく、やはりいかに差別化するかにかかってくると思います。お客様のところに出向いて話を伺うようなこれまで大切にしてきた営業スタイルと並行して、DX化もどんどん進めていきたいですね。

最後にやりがいなどを教えてください。

足立:フォワーダーによっては、担当できる業務の範囲が狭かったり、細かく分業されていたりするところもありますが、当社は荷主との打ち合わせから、荷物の積み込み、通関など、全体を見ることができます。それが、私にとっては魅力ですね。貿易関係の専門的な知見も深まり、お客様、そしてチームから頼られるのは得難い経験だと思います。

寳永:同じく、設備の輸送は規模も大きくてやりがいがあります。周りを巻き込んで、引っ張って、チームとして仕事にあたっています。貿易に関する知識もついてきますし、やる気さえあれば、スペシャリストにもなれるますね。

足立:そうですね、正直、工場や現場で設備を見たり、港湾施設に行ったり、ある種泥臭い仕事でもありますが、縁の下の力持ちみたいな側面があって、頑張れているんじゃないかと思います。